12月10日に発売された『中学野球小僧1月号』。この号でも、もちろん川相昌弘塾長(中日)が野球人としての教えを中学生に説く「川相塾」のページがあります。
その取材の際、以前当ブログで募集した「川相塾長への質問」の一部を塾長に直接答えてもらいました(質問内容についてはコチラ→http://kozo.boxerblog.com/kozo/2005/10/post_e124.html)。
来季からは「メンタルアドバイザー」という肩書きが加わる川相塾長だけに、ひとつひとつの質問に対して実に丁寧に答えてくれました。
質問をした人以外の方も参考になる内容ですので、ぜひともご覧ください!
<質問その1>
バントについて細かく教えていただきたいです。
川相選手はこれまでのプロ生活の中でたくさんの選手を見てきたと思います。その中でバントがうまくない人というのはどういう所がまずいのか、そこをどう改善すればよいのか、というのも感じてこられたと思います。
私はバントがうまくないため、そういう話を聞かせていただきたいです。(haniwanさん)
<川相塾長の回答>
まずバントがうまくない人は、バットの位置が目から離れすぎていることが多いです。つまり、体でやろうとするのではなく、手だけでバントしてしまう形になります。構えているときはバットと目が離れていても問題ないですが、当てる瞬間は「近すぎず、離れすぎず」程度の距離が理想。バットと目が遠くなれば遠くなるほど、自分が見にくいところにボールが当たるわけですから、当然成功率は低くなります。
そして、バントがうまい人というのは、バットと目の距離感がしっかり保てているんです。うまい選手のバントをよく見てみると、それがわかるはずですよ。
また、バントがうまくなると、バッティングにもつながってくることがあります。なぜなら、バントでバットに当てるポイントと、バッティングでバットに当てるポイントは同じ。つまり、しっかりボールを見てうまくバントができる選手は、バッティングもうまいことが多いです。だからバント練習はバッティング練習だと考えてもいいんですよ。
<質問その2>
選抜チームなどで、一度も一緒に野球をしたことがない人とプレーすると結構緊張するのですが、どうしたらよいのでしょうか? 自分なりにノビノビやることを心がけていますが、打席に入るときなど緊張して自分のバッティングが全然できませんでした。高校になってこういうことを克服したいのですが、どうしたらいいですか? (ryouさん)
<川相塾長の回答>
知らない人ばかりのチームに入った場合は、試合で打席に入る前にチームメイトに慣れておくことが大事です。チームに慣れる第一歩として、まず「あいさつをする」ということから始めてみたらどうでしょうか。
僕は新人として巨人に入団したときも、中日に移籍したときも、自分から周囲の人にあいさつをしました。「特に話すことないなー」と思うような人でも、あいさつだけは欠かしませんでしたね。
自分から積極的に声を掛けることができない人もいると思いますが、自分からあいさつしないと誰からもあいさつされない可能性もあるわけです。自分が年上だろうが年下だろうが、「自分からあいさつする」ということが大切だと思います。
これは一般社会でも通用する話でしょうね。あいさつをきっかけにチームメイトと仲良くなれれば、今までと違った気持ちで打席に入れるようになるはずです。
<質問その3>
最近甲子園に出てくるような学校で、バッティング練習の方法が二つに分かれているようです。一つは、マシンなどでとにかく速いボールを打たせているところ(済美など?)。もう一つは、緩いスローボールを打たせているところ(駒大苫小牧など)。今、我がチームは遅いボールが打てない(おそらくしっかりとためて打てていないのだと思うのですが…)ので、後者の方法を採っています。
このまま続けていたときに、速いボールに対応できるのかが不安です。中学生なのでまずはしっかりとしたスイングを身に付けさせたいと思ってはいるのですが、いかがでしょうか。(NAGEさん)
<川相塾長の回答>
速いボールで練習するのも、遅いボールで練習するのも、どちらもいいところはあります。
まず、速いボールというのは慣れないと打てない。逆にいえば、慣れれば打てるようになります。今年クルーン(横浜)が161キロという剛速球を投げましたが、そのボールを1回見たり体験したりすると、そのスピード感は大体わかります。球質の問題もありますけど、いくらクルーンの球が速くても当てられているのはそのためです。
また、遅いボールを打つ利点というのは、しっかりとしたフォームが身につきやすいということ。遅いからといって、打つときに自分まで前に行ってしまったら体勢が崩れてまともに打てません。右打者だったら右足にしっかり体重を乗せ、ボールを引きつけて、トップの位置から力強く振る。遅いボールで練習することによって、そのような形が作られるようになります。
もちろん、試合ではピッチャーが緩い球を投げてくれわけではないですが、こうした練習をせずに試合で速いボールを打とうとすると、後ろ足に体重が乗りにくくなって、ちゃんとしたフォームで振れなくなることがあるんです。だから、中学生の段階ではしっかりとしたフォームを身につけるために、今まで通り緩いボールを力強いスイングで打つ練習を続けていけばいいと思いますよ。
フォームさえ身につけておけば、速い球に対しても、緩いボールを打っていたときのまま「始動だけ早めよう」と考えれば対応できるはずです。もし始動を早めるだけでは不安だったら、バッティングセンターに行って速いボールに慣れてみるのもいいでしょう。
以上、川相塾長からのコメントでした。質問を送ってくださったみなさん、ありがとうございました!
なお、採用された3名の方には「幸運の魔球・小僧ボール」を差し上げます。3名の方は下記のメールアドレスまでペンネーム、お名前、送付先を明記してお送りください。
★送付先
kozo@byakuya-net.co.jp
件名:川相塾質問採用!
さて、「川相塾」ではこれからも川相塾長への質問を募集します。
◇普段の練習で感じた疑問
◇うまくなりたいポイント
◇悩んでいること
◇テレビでプロ野球を見ていて疑問に思ったこと
……などなど質問をこの記事のコメント欄に書いてください。書いてくださった皆様から抽選で3名の方に『幸運の魔球・小僧ボール』を差し上げます。当選者は後日ブログに発表いたします。お楽しみに!(質問の締切は1月5日です!)
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上・ブログに寄せられた質問に対して熱く答える川相昌弘塾長
中・秋季キャンプでは荒木雅博選手(左)にアドバイスを送っていた
下・右打者ながら「右だけ振っていると腰などを痛めるから(塾長)」左打席で練習することもあるという
(『中学野球小僧』編集部・川相塾担当)