谷上史朗レポート ナニワのゴジラ奮闘記-第63回-
2006年4月1日より始まったオリックス・バファローズ岡田貴弘選手レポート。63回目を迎えております。
大阪・履正社高校時代、その風貌やスケールの大きな打撃がヤンキース松井秀喜選手を彷彿とさせることから、「ナニワのゴジラ」という異名がついた岡田選手。
2005年の高校生ドラフトでは、オリックスに1巡目で指名されて入団。飛躍が期待された2年目は、シーズン前半こそ不調からファーム暮らしが続いたものの、北京で開かれたオリンピックプレ大会で日本代表の中軸として活躍。帰国後も好調を維持しました。
その後、宮崎フェニックスリーグでも打棒が爆発し、良い状態のままオフに突入。3年目の来年がますます楽しみになってきました。
そんな「ナニワのゴジラ」が奮闘する姿を、高校生の頃から岡田選手を取材し続けてきたライター・谷上史朗氏の視線でレポートいたします。今回はどんな内容になっているでしょうか?
濱中に続き、今度は古木
「今回はコレといったネタがなく、何を書こうか、と思っていたところにトレードのニュースが舞い込んできた」
こう書き出したのは前々回の記事だった。そして今回、再びネタに困っていると、またもやトレード話が! 前回は阪神から濱中治で、今回は横浜から古木克明。ともに長打力を売りにする選手で、岡田本人も岡田ファンをも大いに刺激するトレードが続く。
大西宏明とのトレードで獲得が決まった古木克明 |
しかし、まあ…。
右の大砲が欲しいと濱中を獲り、カブレラにも交渉中だと思ったら、次は「左の大砲が欲しかった」と中村GM。それは今シーズン、楽天にも抜かれて最下位に沈んだオリックスなのだから、右の大砲も左の大砲も、盗塁の出来る選手も、左の中継ぎもセットアッパーも…、優秀な監督もコーチも、何でも欲しいのだろうが、それにしても、相変わらずどんなチームを作りたいのかがまるで見えてこない。「夢の200発打線」なんて書いてあった新聞もあったが、どこに夢があるのか?
オリックスのトレードを見ていると、「ウチのA選手とヨソのB選手なら、B選手の方が実績もある。これで交換できるなら多分もうけもん」そんなレベルのものにしか見えない。古木も4年前には22本塁打を打ったこともあり、確かに飛ばす魅力は持っているが、今のオリックスに必要な選手か? と聞かれれば大いにクエスチョンだ。
しかも、交換で出したのが大西宏明。阪神に移った平野恵一もそうだが、それぞれの高い能力をオリックスで使い切っていただろうか? 特に大西は10本塁打した近鉄の最終年(2004年)には立て続けに満塁弾など印象的な一発を放ち、中村紀洋から「いてまえ魂を継げるのは大西しかおらん」と言われたこともあった選手。思い切りの良さに、勝負強さ。さらにあの守りに足。ほんと、使い切れればいい選手なのだ。横浜へ移り、活躍する姿が今から見えてくる。
目指すは第2の巨人か!?
それにしても、ローズにラロッカがいて、そこへ濱中、古木ときて、カブレラも欲しい。
中村GMは、第2の巨人を目指しているのだろうか。資金的にそれほどのスケールはないが、安易に長距離砲を並べたがるイメージは、そこにしか重なってこない。しかも、濱中や古木が少々活躍しようと、それがチームの再建につながっていくのか? オリックスファンが心底喜ぶ結果になるのか?
これだけ低迷が続いているんだから、そろそろ腹を決めて、ファームから中心選手を鍛え上げ、育てていこうという発想にはならないのだろうか。自前の選手を育てる、という球団の姿勢が、結局、チーム作りへの意欲だと思うのだが、その欠片も見えてこない。
中村GMには、今の岡田を見てくれ! と言いたい。
岡田には周辺の状況に惑わされず、上だけを向いて進して欲しい |
ウエスタンリーグの三冠王に輝いた迎祐一郎を筆頭に、サーパスの主力組がオフの契約更改で揃って出場機会の少なさに対する不満を口にしたそうだが、オフの補強でまたチームの空気は悪くなっていくだろう。それがまたシーズンの結果にもつながっていくのは目に見えている…。
目標は元祖・ゴジラ!
しかし、嘆いてばかりでも仕方がない。
一連のトレード報道には岡田ファンもイラッと来る所があっただろうが、結局、岡田に頑張ってもらうしかない。岡田には、濱中や古木が来たといっても、仮にここへカブレラまで加わったとしても、そこを見て欲しくない。
もっと上、もっと先を見ろ、ということ。力さえつけていけば、そして、限られたチャンスの中であっても結果さえ出していけば、必ず風は吹いてくる。相手が誰であっても、ポジションがどうであろうと、使わざる得ないところまでもっていけばいいだけのことだ。
あくまで目標は海の向こうのゴジラ。目線を落とさず、これくらいの障害はアッサリと超えていってほしい。
(取材・本文/谷上史朗)
このシリーズは毎月1日、11日、21日に更新しています。次回の更新は『野球小僧編集部ログ』が年末年始の期間中お休みとなるため、翌2008年1月11日に変更となりました。楽しみにされていた方には大変恐縮ですが、どうかご了承ください。

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いつも詳細な情報ありがとうございます。技術論は分かりやすく、仕事に愛着も感じられ、ずっと愛読しています。
オリックスの迷走補強にはファンも困惑するばかりで、もう笑うしかない有様です。左腕と長距離砲が枯渇してシーズン中からトレードに活路を見出していますが、若手抜擢を阻み、DH候補者がダブつく結果になりました。現場は機動力を、フロントは一発攻勢を、攻撃志向にズレも感じます。
古木は岡田のような期待の星でしたね。濱中も一時は相当期待されていました。まあ、この2人がブレイクしてくれれば、と思います。平野も大西も阿部も、客観的に言ってパッとしない成績でした。環境を変え、お互いにいいトレードにしてほしいです。
岡田は来年が分水嶺になるのでは。今後もレポートをよろしくお願いします。
投稿: ノックオン! | 2007-12-23 21:58
オリの今年の補強は何がしたいのかわかりません。
DHがなんぼあっても足りないくらいです。
ホームラン打つ打者ばかり並べて走れなくなって負けていくのは目に見えてます。
イチロー、田口、谷とかがいた当時のオリックスはもう考えられないですね。
近鉄と合併した部分もありますが・・・
大西、平野両選手ともしっかり走れて仕事もできる選手なので
覚醒するまで使ってほしかったです。
投稿: りょう | 2007-12-22 12:44