甲子園予選レポート~30日西東京決勝・日大三vs早稲田実<斎藤佑樹投手が221球激投>
30日、神宮球場で西東京大会の決勝戦・早稲田実vs日大三の試合が行われました。あまりの観客数に開場時間も早まり、外野席まで開放。「こんなにお客さんが入ったのは、大ちゃんブーム以来じゃないか」と、同じ早稲田実のアイドル投手・荒木大輔投手(現西武コーチ)の時代を思い起こして感激する関係者まで現れるほど、神宮球場は熱気に包まれていました。
▼早稲田実がサヨナラ勝利で春夏連続の甲子園出場決定!
注目の一戦は日大三・村橋勇祐投手(3年)、早稲田実・斎藤佑樹投手(3年)の先発で始まりました。日大三は、初回、斎藤投手の立ち上がりを攻め、4番・田中洋平選手(3年)の三塁打などで2点を先制。早稲田実も2回に1点を返しますが、日大三は3回に再び1点を追加し、2点のリードを維持。しかし、斎藤投手は5回を過ぎたあたりから本来の調子を取り戻し、ストレートが切れ、球威も増していきました。
その斎藤投手の姿に奮起するように、早稲田実は5回、6回に1点ずつを奪いついに同点。強力クリーンアップを擁する日大三もエンジン全開の斎藤投手を攻略する糸口はなかなかつかめず、試合は延長戦に突入しました。
日大三が10回表に相手エラーをきっかけに1点を勝ち越したときは試合が決まったかと思われましたが、その裏、早稲田実も川西啓介選手(2年)のタイムリー二塁打で1点を奪い、試合を振り出しに戻すという、まさに一進一退の攻防。
しかし、11回裏、1死三塁のチャンスに船橋悠選手(3年)が初球を思い切り振りぬいた打球はライナーでセンター前へ達し、三塁走者の檜垣晧次朗選手(3年)がガッツポーズをしながらホームイン。早稲田実が劇的なサヨナラ勝利で10年ぶり27回目の優勝を決めました。
試合後、早稲田実の和泉実監督は、「日大三は想像以上に強かったです」と疲れた表情を見せました。しかし、神宮球場近くの病院に入院している早稲田実OBのソフトバンク・王貞治監督の話になると、「向こう10年は勝たなくてもいい、今年だけは勝つという気持ちでした」と破顔一笑。王監督に嬉しい報告ができることを、何よりも喜んでいました。
▼221球の激投! 斎藤佑樹投手
早稲田実優勝の立役者になったのはエース・斎藤投手でした。センバツでチームをベスト8に導いたMAX149キロ右腕も、この日は初回から2点を先制されるなど苦しい展開。強力打線を誇る日大三相手だけに、不安が募る立ち上がりとなりました。
しかし、5回を過ぎるあたりから、ストレートが別人のようにうなりをあげ始めます。和泉監督も、「中盤からは緩急が効いた投球で、安心して見ていられました」と語ったように、制球も冴え、ストライク先行のピッチングに豹変。初回にタイムリー三塁打を打たれた田中洋選手には、カウント0―3の場面も2度ありましたが、そこからカウント2―3に持ち込み、三振に斬って取る投球も披露。5回以降に10三振を奪い、8回には3者連続空振り三振という離れ業も見せました。
また、走者は出しても要所は締め、初回に2失点を喫した後や、10回の無死一、二塁のピンチでも最少失点で切り抜けたことが勝利へとつながりました。ピンチでも表情を崩さずに、冷静に投げ続ける姿は、バックで守る野手にも安心感を与えたのではないでしょうか?
結局、斎藤投手は11回を投げ、13奪三振4失点。球数は221球という激投でした。6番打者としても、6回にセンター前ヒットを放ち、1点を返す足がかりになるなどしっかり働きました。
24年ぶりの春夏連続出場となる甲子園では、センバツのベスト8以上の成績は残せるのでしょうか? さらに、センバツで大敗を喫した横浜との再戦はあるのでしょうか? 斎藤投手が引っ張る早稲田実に大注目です。
◎試合結果
7月30日 西東京大会決勝(神宮球場)
日大三●4対5○早稲田実
※早稲田実は10年ぶり27回目の夏の甲子園出場!
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<写真>
上・サヨナラ勝ちで優勝決定の瞬間、抱き合う早稲田実の選手たち
下・底なしのスタミナと強い精神力を見せた斎藤佑樹投手(早稲田実)
(編集部・新井)



































